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2015年6月17日

こんにちは。これまで多くの患者さんの矯正治療を行ってきましたが、多くの方が持っている矯正歯科に関する疑問にお答え出来ればと思い、矯正歯科に関するコラムを書いていくことにしました。少しでも矯正の分からない部分が解決出来れば幸いです。


第一回のテーマは「裏側矯正と発音について」です。くらしま矯正歯科にはこれまで裏側矯正治療を受けた患者さんが数多くいらっしゃいます。その中でも多くの方が矯正治療を開始する前まで発音に関して心配をされています。「見えない矯正」というキーワードもインターネット上に多く見られるようになり、裏側矯正を希望される患者さんが増えてきました。また最近は大人の患者さんが増えてきているのも実感としてあります。人と接するお仕事をされているため、見えない裏側矯正で歯並びを治したいという方も増えています。

そこで裏側矯正を考えた際に、発音のことを心配されるのは当然のことだと思います。通常表側(唇側)に矯正装置を付けるところを、歯の裏側に付けるわけですから、違和感や発音の障害が出るのは否定することは出来ません。しかし、実際に治療してみると、多くの方が早い段階で慣れたということをおっしゃっています。人により差はありますが、1週間程度で発音の障害はほぼなくなったという人も多くいます。

口の中は魚の骨や、髪の毛などの異物が入っていても直ぐに違和感として感じることが出来るように出来ています。その為、ブラケット(矯正装置)を付けた際に「何も感じない」ということはありえません。しかし、技術の進歩もあり、裏側矯正装置というのはかなり小さく作られてきました。また、尖った部分を極力なくしたデザインにもなっています。くらしま矯正で使うブラケットの中には厚みが1.5㎜しかないものもあります。


治療開始時は「ら」の音など、舌を歯の裏側ではじくことで発音する音に関しては慣れが必要かもしれませんが、心配されているほど治療中ずっと発音がうまく出来ないということもありません。

人により差がありますので、来院された方のライフスタイルをお伺いしたうえで一緒に考えていければと思います。

2012年5月15日

学校の歯科検診が終わり、来院されるお子さんが増えてきました。
よくお母さんから"ポカン口"や"口呼吸"の弊害について質問されます。
『鼻の毛や奥くにある繊毛(せんもう)は、埃や雑菌、ウィルスや花粉などをシャットアウトする機能を備えていますが、口にはないため、口呼吸は、免疫機能に影響を及ぼします。
歯並びもお鼻の機能と関係が深く、口で習慣的に呼吸している人は、出っ歯や前歯がかみ合わない開咬になりやすいのです。』
・・・とここまでは自信満々にお答えするのですが、次の質問には明確な答えが思い浮かばず、ただ、ただ苦笑いをしていました。
『うちの子供は、口をいつもあけて"ボ~"としているんですよ!!』
『口呼吸』と『ボ~』の関係?・・・う~ん。

昔から、鼻からゆっくり息を吸って口からはく深呼吸は、精神集中やリラックスの効果があると言われていますよね。 
でも、同じ空気を口から吸っても、鼻から吸っても変わらないのでは?と小さい頃から不思議に思っていました。
ところが先日、耳鼻科の先生の勉強会に参加した時に重要なヒントを聞くことができました。
それは・・・・なんと!吸っていたのは同じ空気ではなかったのです。
厳密に言うと肺に届く空気は鼻から吸った場合と口で吸った場合では、成分が微妙に違うそうなのです。
鼻から吸った空気は、鼻腔や副鼻腔から生成される微量の一酸化窒素と混ざり合いながら肺に運ばれますが、この一酸化窒素が肺の血管を拡張して酸素の吸収能力をアップさせているのです。
もちろん口から吸った空気には、一酸化窒素は含まれません。
つまり、口呼吸より鼻呼吸の方が血液中の酸素濃度が高くなるというのです。
さらには、一酸化窒素は、免疫、神経系においても重要な役割を果たしているというのですから、結果として集中力や運動能力に影響を及ぼしていると言われても不思議ではありません。
これらのことは、1990年代後半になってわかったのだそうです。
ヨガも仏教も鼻呼吸!!。
そう、人類は、この事実を知る遙か昔から体験的に鼻呼吸の効果を知っていたのですね。

どうやら、『口呼吸』と『ボ~』は、何か関係がありそうです(少々大げさですが)。

2012年3月23日

私も小さい頃、歯医者さんにはよく通ったのですが先生はマスクを外さないので素顔を見たことがありませんでした。
当然、先生の目だけでは表情が分からないので淡々と説明されると怖い時もあります。
歯科医になって分かった事なのですが、街で患者さんに会ってもバレないためにマスクを外さない先生も結構多いのです(普段は、ボサボサの頭にちょっと疲れたシャツなんてこともありますので・・・)。 あとは、忙しいのでいちいちマスクを外すのは大変という意見でしょうか。
私たちの病院では、小さな患者さんも多いので治療の説明の時は、マスクを外し声が聞きこえ易く、表情が伝わるよう心がけています・・・原則的にこの時期以外は・・・。
私も流行に乗り遅れることなく花粉症の真っ只中。
花粉症のお仲間はお分かりになると思いますが、症状の中でも特に水鼻は、時と場所を選ばずツツツッ-と垂れてきて厄介なのです。
治療中は、何度も鼻をかむ訳にはいきませんのでマスクの下は『心ならずも』そのままの状態の時も・・・とてもお見せできません。
さらには、外で元気に遊んできた子供たちがお土産に沢山の花粉を運んでくるので大変です。

患者さんには、見えないと思いますがいつもの様にマスクの下は、笑顔ですから申し訳ないのですが想像して話を聞いていただければ・・・助かります(笑)。

2012年2月10日

新学期を控えた2、3月は、お子さんの矯正相談が増えます。
子供の矯正治療は、将来的に永久歯を抜かずに治せる可能性が大幅にアップする大きなメリットがあります。
そのためには患者さんの年齢や成長、歯のはえ方や状態を見て、1年後、2年後・・・永久歯がはえそろった時の歯並びを予想する診断力が必要とされるので矯正専門の私たちの腕の見せ所です。
これは、囲碁や将棋のプロの方が過去の経験や状況から何十手先まで先を読みながら対局するのと同じなのです。
 よく4歳前後の受け口のお子さんや乳歯がでこぼこのお子さんのお母様が 
『今から矯正治療をしなければ大変なことになる』 
と聞いて慌てていらっしゃることがあります。
確かに現状だけ見れば受け口の状態は良い状態ではありません。
何より親は不安で治療を焦るのは当然です。
しかし、乳歯の受け口は、永久歯がはえてくるときに自然に治ることがあるのです。
あごの成長も本格的に始まっていないので幼児期の受け口が将来のお顔立ちに影響することはあまりありませんので注意しながら経過観察します。
乳歯でのでこぼこも、まだあごは成長する時期ですし、どんな大きさの永久歯の前歯が生えてくるかわからないので治療せずに小学校の1,2年まで経過観察です。
でも、例外(あごが横にズレていて奥歯がかみ合わないなど)もありますので不安なときは矯正医に相談してください、そのための専門医ですから。

私たち矯正医の多くは、全ての歯が乳歯のうちの治療は不確実性が高いため、上下の前歯が永久歯になった7才前後が子供の矯正治療を開始するには適していると考えています。
それまでは、不必要な矯正治療や過剰診療を避け、適切な時期に適切な治療を勧めることが矯正医として、また子供をもつ親としての私の責任です。

ちなみにうちの娘も乳歯の途中まで受け口でしたが自然になおりました。
知っていながら 『いつ治るんだろう』 とちょっとドキドキ・・・でした。

2012年1月11日

明けまして、おめでとうございます。
今年もスタッフともどもよろしくお願いします。
今年1年は、どのような年になり、どのような人(患者さん)と出会うことになるのでしょうか。

この数年、日本経済にはあまり明るい話題はありません。
私たち歯科医療の世界も無関係とはいかず、特に3月11日に発生した東日本大震災や原子力発電所の事故以降、患者さんが激減した病院も数多くあります。
ご存知のように矯正治療は、保険の治療ではありません。 そのため他の歯科治療に比べ費用がかかります。
『 矯正歯科の専門の歯科医院は、不景気の時は患者さんが減るから大変だね 』と仲間の医師や歯科医師が心配してくれることがあります。
確かに多くの患者さんに来ていただくことは、私たちの診療に対する姿勢や患者さんに対する対応が評価され信頼していただいたという指標になります。 ただ、患者さんが多いことが全てではありません。
こんな厳しい経済状態の中でも矯正治療をしたい、子供に治療をさせたいと来院される方々の気持ちを大切にして「患者さんが患者さんを紹介してくれる」病院を目指していきたいと思います。

不景気を嘆いていても仕方ありませんよね。
今、わたしたちにできる事は、来ていただいた患者さんを快く迎え入れる診療体制や準備を怠らないことだと考えています。

2011年12月 9日

7年前の11月に開院して最初に買ったのがこの大きなクリスマスツリーです。
私の身長より大きく2mぐらいあるでしょうか。
病院の入り口に飾ってあるので、来院してきた子供たちが喜んでくれます。
この数年で身長がグンと伸びた子は、
『あれ?、ツリーもっと大きくなかった?』と不思議がります。
『いやいや、君が大きくなったんだよ』

子供の矯正治療は、ツリーを見上げていた子供たちが大きくなるまでのお付き合い。
子供たちの成長が楽しみな反面、自分がサンタの年齢に、そしてサンタの体型に少しずつ近づいていく悲しさが・・。
(フッ・・・このごろ、白髪が多くなってきたな~)。
クリスマスツリー.jpg

2011年11月 7日

今、私の後輩の矯正医が矯正歯科医院を開院しようと準備をしています。
近頃、矯正医が専門で開院することが難しくなっているので本当に頑張ってほしいですね。
でも、矯正専門の歯科医院で開院するには、実は勇気がいるのです。
国の医療費の削減に伴って経営が困難になる病院が増えていているように歯科医院でも同じ状況が生まれています。しかも、歯科医院はコンビ二より増えているのですから本当に厳しい状態です。
以前、一般の歯科医院向けの経営セミナーに参加したとき経営コンサルタントの講師の言葉に愕然としました。
「ここに矯正の専門の先生は、いらっしゃらないですよね!」と前置きした後に話し始めました。
「 保険治療の虫歯や入れ歯の治療での収益は、もう限界です。
矯正治療を積極的に取り入れましょう。 ただ、矯正専門病院に患者さんを紹介したり、非常勤の矯正専門医を雇うのは、もったいないので "ちょっと" 勉強して自分で治療しましょう。 日本の患者さんは、まだ医師や歯科医の技術や専門性ではなく近所の病院で治療を全て済ませようとするのでチャンスがありますよ。」
あまりに患者さんを無視した無責任な発言に憤りを感じました。
矯正治療は、"ちょっと"勉強してできるものではありません。大学病院の矯正科などに在籍して朝から晩まで研修して一人前になるまで最低5,6年もかかるのです。
矯正医がせっかく高度な治療技術を身につけても生かせないのなら、逆にあまり自信のない虫歯や入れ歯の治療もする一般の歯科医院として開院しなければなりません。
こんな状況ですから、矯正専門では病院が成り立たないとよく言われるのです。
実は、私も開院前に悩みましたが、" これが患者さんのためでもあると同時に私のためでもある "と自分に言い聞かせて長年取り組んできた自分の力を100%発揮できる矯正歯科に特化した専門病院にしようと最終的に決心しました。
自分の理想の病院を作れる夢や期待と患者さんが私たちの病院を選び来てくれるだろうかという大きな不安を抱えてのスタートでした。

患者さんによく「虫歯の治療は、この病院ではしないんですか?」と聞かれます。
「私よりもっと上手な先生がいますので、ご紹介しますね ! ! 」
今は、やっとこの一言を胸を張って言えるようになりました。

2011年10月26日

暑い夏も過ぎ、フッと気がつくとすっかり秋になっていました。
子供の頃は、いつも外で遊んでいたので信州の真っ赤に燃えるような山の紅葉や秋の空気の匂いで季節の変化が分かりました。
今では、一日中病院の中なので実感もなく季節が変わっていきます。
病院の中で季節感?・・・クリスマスには早いし・・・と言う訳で今月は、ハロウィンの飾りでみなさんをお待ちしています!! 

海外では子供たちは「Trick or treat!」・・何かくれないといたずらするぞ!と悪魔やお化けの仮装をして近所をまわるようですが、うちの病院では「Trick or treatment!」・・治療しないといたずらするぞ! とばかりに今日も待合室から小悪魔たちの元気な声が聞こえてきます。
ハロウィン.jpg

2011年6月28日

毎年、学校の歯科検診が終わった5月から夏休みにかけて多くの子供とお母さんが歯並びのご相談にいらっしゃいます。
お話を聞いていると歯並びや矯正について皆さん同じような誤解があります。
また、まことしやかにお母さんたちの間に言われている噂、そう『都市伝説』が沢山あるんです・・・。

【その1】
『歯並びが悪い子供がかたい食べ物をよく噛むようにするとあごが成長して、でこぼこが治ってくると言われていたのですが・・・』
よく噛むことは、消化吸収を助けることはもちろん、顎関節症予防や虫歯予防、さらには記憶力など脳の活性化に良い影響をもたらします。
ただ、残念ながら歯並びが良くなるという科学的なデーターはありません。
急にスルメやゴボウなどを食べても歯並びは良くなりませんよ。
【その2】
『成長期の子供のあごは、顔が大きくなるにつれてどんどん大きくなり、でこぼこが自然に治ったり、歯並びが良くなると聞いたのですが・・・』
歯がはえているU字型の部分(歯列弓)は、8歳前後が一番大きく成長しその後は、あまり大きな成長はありません。 
これぐらいの年齢で明らかに歯並びに問題がある場合、成長によって自然に良くなることはないのです。
【その3】
『歯が並んでいる歯列弓を広げる装置を使って子供の矯正治療したら顔が横に広がるって聞いたのですが・・・』
お顔の横幅の印象を決めているのは、頬の骨やあごのカド(通称エラ)の部分です。歯が並んでいる土台の部分を広げてもそこまで影響を及ぼすことはありません(え~と、遺伝でしょうか・・・)。
【その4】
『子供の矯正治療だけでは、でこぼこが治らないので無駄って聞いたのですが・・・』 
子供の矯正治療は、でこぼこを完全に治すための治療ではありません。
永久歯のはえるスペースをつくったり、あごの成長のバランスをとり、なるべくでこぼこがひどくならないように、でこぼこが軽度になるように治療をします。その結果として永久歯を抜かない状況を作り出し、次のワイヤーによる仕上げの矯正を簡単にすることを目標とします。
ある研究によると子供から矯正治療を始めた方は、約70%が永久歯を抜くことなく歯を並べることができるとのことですから無駄な治療ではないですよね。
ちなみに11歳前後から矯正治療を始めた場合は、逆に約70%の方が抜歯が必要になります。

『いろんな情報に惑わされちゃって・・・もっと、はやく相談にくればよかったのですね・・・』
矯正歯科専門医の私たちがもっと正しい情報を発信しなければいけないことをこの時期には、いつも痛感します。

2011年5月 5日

ゴールデンウィーク前のこの時期、新人君(新社会人の患者さん)たちは、新しい生活や新人研修の疲れが出るせいか治療中にウトウトしています。
まだ、スーツが似合わない新人君たちは、ういういしいですね。

こんな私にも、そんな時期がありました。
歯科大学の学生時代には、矯正歯科治療のトレーニングや臨床実習はないため矯正歯科医を目指すには卒後に大学病院の矯正学教室(矯正科)にすすむことになります。
入局してまず新人トレーニング(通称 新トレ)が始まります。
朝9時から昼間は、治療見学や矯正の治療学の講義、海外の論文の翻訳などの課題をこなし、夜は12時ごろまで、、ワイヤーを曲げる練習。
自由な学生生活を謳歌していた時とは一変、太陽を見ないドラキュラのような生活です。
日曜やゴールデンウィークも終わらない課題をするために大学病院へ行きましたので、どっぷり矯正漬けです。
今では、研修医でも給料はもらえますが、当時は無給でした。
まさに無給で無休です。
最初は、体力的には本当にきついのですが、不思議といやだと思ったことは一度もありませんでした。むしろ、今までにない充実感を味わっていました。
ただ、この数ヶ月の新トレが終わってもやっと矯正歯科医としてのスタート台に立っただけ。
一人前の矯正医になるには、さらに5,6年はかかります。

矯正装置がとれる1、2年後にこの新人君たちは、どんな社会人になっているか楽しみです。
新人君たちにしばしの安らぎを・・・。

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くらしま矯正歯科 院長 倉島茂樹

くらしま矯正歯科
院長/倉島茂樹(くらしましげき)

1995年 鶴見大学歯学部卒業
1995年 鶴見大学矯正学教室入局診療科助手
2001年 鶴見大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 歯学博士号修得
2001年 日本矯正歯科学会認定医修得、裏側矯正専門歯科医院勤務
2004年 くらしま矯正歯科開設

<所属学会>
日本矯正歯科学会
日本舌側矯正歯科学会
日本成人矯正歯科学会
日本口蓋裂学会
東京矯正歯科学会